R水素の基礎知識

R水素(アールスイソ 再生可能水素)とは、再生可能エネルギーを使って水から取り出す水素などの、持続可能な水素こと。英語では Renewable Hydrogen といいます。R水素ネットワークは、R水素により、地域で「つくって、ためて、つかう」再生可能エネルギーのかたちを提案しています。

太陽光や風力、小水力などの自然エネルギーは、電力や熱に変えることで暮らしに役立てることができますが、使いたいときになかったり、逆に余ってしまうときがあります。その欠点を補い、自然エネルギーの可能性を広げるのがR水素です。

R水素による地域循環型社会を、R水素サイクルといいます。国やエネルギー会社が進める、化石燃料から水素をとりだす水素社会とは別のものです。今後さらなる飛躍的な技術革新が見込まれます。

つくる、ためる、つかうR水素

自然エネルギーによる余剰電力で水を電解し(上図1)、水素エネルギーとして貯めておけば(2)、必要なときに電力に戻して使ったり、車や工場を動かす動力、熱として使うことができます(3)。

24時間連続運転できる、小水力や環境破壊の伴わない地熱発電、波力、潮力などの夜間電力の利用は、さらに有効です。他に人工光合成で水から水素エネルギーをとりだす方法や、バイオマスからの水素が研究されています。

なぜR水素?

水や空気をよごさない

水と酸素と水素がくるくる回るエネルギーのしくみなので、水や空気を汚すことがなく、有害なゴミを出すこともありません。

災害時のバックアップ

劣化せずに、長期間・大量に貯蔵できます。災害時のエネルギーセキュリティーになります。

地域でお金もまわる

地域でつくって、ためて、つかうので、地域でお金が回りようになり、地域自立を促します。

脱原発・脱化石燃料

大量に貯蔵することができるので、化石燃料からの転換もできます。独占できず、お金も権力も集中しないので、紛争や貧困により命を傷つけることもありません。

脱巨大送電線

オフグリッドやマイクログリッドにより、巨大なインフラ、送電線や鉄塔、変電所などが必要なくなります。それらの建設、メンテナンスにかかる莫大なコストから解放されます。

エネルギー貧困の解決

14億人のエネルギー貧困の人々は、現在でも充分な電力や燃料が使えません。文字通り「パワー」のない状態から脱するために、力を合わせていく緊急性があります。

エネルギーの歴史は脱炭素の歴史

エネルギー利用の歴史は、新しいエネルギー源が登場するたびに燃料中の炭素含有量が減る、すなわち炭素原子に対する水素の割合が増える、脱炭素化の道をたどってきたといわれます。R水素は、産業革命の頃から数えて200年あまりの「エネルギーの脱炭素化」の終着点にあるのです。

「R水素サイクル」は、200年前の産業革命の時代に発見された技術などの組み合わせで実現できます。世界のさまざまな地域で、R水素のプロジェクトがはじまっています。ぜひ、公式ブックレット「R水素」を見てみてください。